例えば、お店のシェフであれば、
- 今、手でフライパンでポワレしている
- 同時に頭で次の段取りを考えている
- そして、部下の動きにも目を配り、必要に応じて叱咤し、指示を出す
※写真はあくまでもイメージです |
あれは、慣れという言葉だけで表現するのは不適切で、スポーツや楽器演奏と同じようにトレーニング・修行、そしてそうすることへの明確な動機付けがあってこそなせる業です。そして、脳の複数の箇所(右脳/左脳/前頭葉など)が同時に動作するような形になっているからに違いありません。
頭で考えることが中心のデスクワークではそうは行きません。
- 複数のプロジェクトに参加したり、性質の異なる仕事(例えば、日々の店舗運営に加え、レシピ本の出版準備をするなど)を同時に抱えることと、ある瞬間に脳の内部で複数のことを「考える」ことは別の話である。
- そもそも、人間の脳は、2つのタスクならば同時に処理できるが、3つ以上のタスクに取り組むのは能力を超える(という研究がある)。
- 複数のプロジェクトに参加する、という観点で捉えてみても、プロジェクトAのこととプロジェクトBのことを完全に同時に進行させるのは不可能で、結局、脳はそれぞれのために「切り替え」が必要となる
- 脳の「切り替え」にはコスト(手間や時間)がかかるもので、その「切り替え」への慣れやプロジェクトの規模・期間などを考慮すると、必ずしも同時進行させることが効率向上に繋がらない場合がある
- また、効率と品質は相反することがあり、効率を重視すると品質が低下しがち
上記を前提にお店の経営上、複数のToDo(やるべきこと)を上手い具合に進行させるために、優先順位をどのように決めるべきかを考えてみたいと思います。多分、何回かに分割することになると思いますが)。
さて、質問です。
- 今季目標と中長期目標のどちらの実行を優先しますか?
- 販売とマーケティング、どちらが重要?
- クレームユーザーとリピートユーザー、どちらが重要?
- 店のオーナーからのコスト削減指示と常連顧客からのトリュフや珍しいジビエを使ったスペシャルな料理を作って欲しいという依頼・・・どちらを優先するか?
今の知識、考え方を元に一度ご自身でまとめていただければ結構です。
次のエントリーでこれらの答え(?)というか、私なりの考え方(お薦めしたい考え方)を述べさせていただきますので、乞うご期待!?
しっかり考えておいてくださいね。
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