2010年4月17日土曜日

「日本人は、ネット上での人間関係づくりや情報発信に消極的」という記事から感じたこと

日本人は、ネット上での人間関係づくりや情報発信に消極的」 from Yahoo! Japan

元ネタはこちら

このレーダーチャートはトーマツのレポートから抜粋したものです。 

外資系企業で就労した頃、「日本人は積極的に議論に参加しない傾向にあるが、ポジティブでもネガティブでも良いから自分の意見を述べて欲しい。それがないなら会議に参加する価値は無いじゃないか」とご注進を受けたことが何度かあります。これって語学力の問題だけじゃないような気はしていました。

一方で、「ネットの申し子」とも言えるような若手のアルファブロガーの人たちは、実に堂々と自分の意見をオープンな環境で発表し、交流の輪をどんどん拡げています。その前提には「周囲からのフィードバックを積極的に受け入れる」という姿勢を看て取ることができ、端から見ていて清々しさを感じることもあるほどです。
話をレストラン業界に転じると、「うちの良さをわかってもらえる人だけわかってくれれば良い」、あるいは「不言実行~良い素材で良い調理をやっていけば自然にお客はついて来てくれる」というスタンスのお店が少なくないように思います。

レストランは料理やサービスが商品ですが、クオリティの高いお店ほど確立された「スタイル」を持っています。この「スタイル」にはお店の内外装やスタッフやオーナーの人柄といった広い範囲に及ぶものです。常連さんはそのスタイルに必ずしも100%賛同しているわけでは無いと思いますが、少なからずその「スタイル」の持つ魅力に惹かれて常連さんになったわけで、常連さんの多いお店の方はその事実に強い自負心を持っているはずです。

ですが、「スタイル」は不変のものではありません。例えばフランス料理のスタイルにおいても、エスコフィエが確立したフランス料理の基礎をそのまま現代に再現させると、味・盛り付けともに「いささか古過ぎる」はずです。コアとなるものを持ちつつ、トレンドや時代性を自分なりにアレンジして表現している方がほとんどだと思います。このコアの部分を「スタイル」と捉えるのか、それともアレンジしたものを「スタイル」と捉えるかは人それぞれかもしれませんが。

いずれにしても「スタイル」を継続し、時間軸が進んでも受け入れられるようにするためには周囲からのフィードバック(好意/批判の両方)を積極的に得る姿勢は欠かせないのではないかと思います。

幸い、自筆の本を出版したり、メディアの取材を受けずとも、Webを使えば自分から主体的かつ安価に情報を発信し、また、その反応を見ることもできるのです。「お店に来てくれる人」と「来てくれない人」の違いを理解する材料にもなるかもしれません。

この投稿のきっかけとなったトーマツのレポートにも、日本人は米、英、独と比べても「インターネットの情報収集(広告含む)や活用に積極的」であることが書かれています。言い方は悪いですが、「漁場はWebに移っている」ということを意識して、お店からの積極的な情報発信にマインドを切り替えていくことをオススメいたします。

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