2010年6月9日水曜日

レストランの経営戦略とその効果(株式会社ひらまつ編~その2)

ひらまつの分析(のようなもの)の続きです。

ウェディング事業については、会社やレストランの各ブランドのサイトとは別に独立したウェディングサイトを立ち上げています。これはLPO(ランディングページ最適化)対策と「レストランウェディングといえばひらまつ」というブランド確立を目的として行われたものでしょう。

  • LPO(ランディングページ最適化)とは
    • ランディングページとは検索サイトや広告などからリンクされ、最初に表示されるページのことです。
    • 訪問者はランディングページを見て「自分が欲しい情報が無い」と判断すれば、他のサイトに移ってしまう(離脱/直帰)するわけですから、検索キーワードと整合性の高いページ(タイトルやmetaタグ、テキスト内容など)にし、サイトの目的ページ(例えば、予約ページ)に効率的に導く必要があります。
前のエントリーで書いたように、既にひらまつの売上の40%以上をウェディングが占めるわけですから、コストをかける価値があります。そのことをこのサイトのソースが示しています。





上図の部分では有料で非常にパワフルなアクセス解析ツールである「Visionalist」によるトレース採取が実行されていることを示しています。

一方で各レストランブランドのサイトには「Visionalist」どころか無料のアクセス解析ツールのトラッキングコードすら埋め込まれていません。サーバーに蓄積されたログをダウンロードして直接解析している可能性も無いわけではありませんが、そんなに専門的な技術が必要なことをやっているとは思えません。ということは、レストランの一般利用については・・・
  • 多数の会員に対するCRMにより十分なリピートがある
  • ウェディングの招待客に対しても一般利用促進策を実行しており、十分に機能している
  • よって、一般利用の見込み客の分析やそれに基づくWebマーケティングは特に必要は無い(現状で十分)
という風に割り切っているのかもしれません。ウェディングで来店するお客は比較的若い年齢層の方も含まれるため、次世代のアクティブユーザーを育てることにも寄与しているでしょう。この仮説が正しければ、集客導線としては非常に効率的にデザインされたものだと思います。

続く・・・かも。

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