2010年3月26日金曜日

飲食店と集客

Webの世界にはマーケティング活動を行うには不足の無い要素技術/サービス/ツールが揃っています。

しかし、視線を個人経営の飲食店に振り向けたとき、これらをうまく活用して集客に成功している事例をあまり見たことがありません。私が知らないだけ、というのも当然あるでしょうし、そもそも端から見ているだけでは成功しているかどうかなんてわかりません。

でも、「少々手間がかかっても(他の手間を削ってでも)、やってみれば良いのに」と思うお店は多々あります。料理もサービスもコストパフォーマンスも素晴らしいのにお客が入らないという状況に陥っているお店ですね。完璧主義の経営者や店長さんは、来てくれたお客さんに最大限の満足を提供しようと思っていらっしゃるのでしょう。でも、その満足はお店に来てくれないと提供できない(=お店の根源価値を訴求できない)のだということをもっと意識するべきです。また、新規のお客さんが大挙来店することで、常連さんが落ち着ける場所が無くなって店から離れていくことを恐れる前に、まずはお客さんに来てもらうことが優先されるべきではないでしょうか?

職人気質の際立った料理人の方のインタビューなどを読むと「お店に来てくれるお客さんに対しては1回1回が勝負。そこで失敗したら次は無い。」という主旨の発言を見かけることがありました。これは正に完璧主義の方の考え方でしょう。しかし、失敗してもその後の適切なフォローによりリピーターになる、というのは誰もが知る状況になりました。完璧を期し、多大な労力・コストをかけて準備をしても100%の成果を得るには届かないというのも周知の事実です。起きてもいない失敗を恐れるよりも、まず実行(ここでは集客活動を指します)してから修正していく方法を採れば良いのです。

今は専門分野に注力すれば自然に客が集まるという時代ではありません(斉須シェフのお店なら・・・?)。集客のための行動を起こさないと新規/既存を問わず「本当に来て欲しいお客」は来てくれません。声を張り上げて「店に来てください」というのは恥ずかしいし、店のイメージと乖離する場合もあるでしょう。しかし、知恵とセンスを駆使すれば、集客プロセスにおいても潜在顧客に満足を仮想体験してもらい、実際の訪問の喚起に繋げることができるのです。

良い店には長く続いて欲しい(経営者に続ける意志があるならば、ですが)。
そのために今、優先的にやるべきことは何かを考え、出来る限りサポートさせていただきたいと思っています。

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