このような質問をしたときに、何か根拠を持ってお答えいただけたことは一度もありません(だから私のような職業が成り立つとも言えるのでしょうが・・・)。
失礼ながら、飲食店オーナーの皆さんとお話をさせていただくと「見込み客を作る」という考え方が欠けていると感じることが多々あります。
そもそも、「見込み客を作る」とはどういうことでしょう?
- 雑誌に掲載・紹介されること
- 道に看板を出すこと
- 街頭に出て、チラシやショップカードを渡すこと
- DMを出す(時候の挨拶など)
- ホームページを作ること
- ブログを書くこと
- ツイッター、Facebookをやること
雑誌で紹介されてもどんな人が実際に見て、興味を持ってくれたのかわからない(予約や来店してくれたときに「先日のhanakoに出ていた料理が食べたい」とでも言ってくれればわかりますが・・・)。道に看板を出したところで誰がその看板に気付いてくれているのかわからない。
看板に意味が無いと言っているのではありません。そういった種蒔きは必要なことですが、それらが集客に対してどの程度の効果を発揮しているのか、何らかの仕掛けをしないとわかりませんよね。それに、そもそも見込み客とはどういう状態にあるお客のことを言うのか?、という問題もあります。
ここで一つの結論を先に。
見込み客は大きく二種類に分類できると言えます。「見えている」か「見えていない」か、の二種類です。
【例1】
例えば、雑誌に掲載された記事を観て興味を持った人がどんな人なのか、普通は全くわかりませんよね。ところが雑誌の平均的な読者層や発行部数が理解できていれば、本当にざっくりとですが、掲載すべき雑誌なのかどうかの判断ができるはず。
自店の客層が20代後半のOLなのであれば、「家庭画報」や「専門料理」で紹介されたところで効果はどれほども見込めない・・・見込み客になり得ないのだから掲載に時間と手間をかけるくらいなら、他に集客効果に繋がりそうなことに注力する・・・と私なら判断しますが、どうですか?
おぼろげでも良いから見込み客(や来て欲しいお客)が見えていて、情報を掲載するメディアとのズレ加減が理解できる場合にのみ可能な判断だということで挙げました。
【例2】
ホームページやブログをただ開設・運営しているだけだと、読者がどういう人なのか全く見えてきません。それらへのアクセス状況を解析することで、また少し訪問者の顔が見えてきます。
例えば、サイトへの訪問者がどのような検索キーワードで訪問してきたかは非常に重要です。よく知られていることですが、店の名前で検索した人は少なくとも店のことを知っていて、より深く知りたいと思う気持ちが検索という行動に表れていると判断できますよね。こういう人は間違いなく見込み客であると言えます。
このような人にどういう情報を提供すれば来店に繋がるのか、自分で仮説(ストーリー)を作り、そのストーリーがうまく機能するかどうかを検証することで集客力は格段に上がってくるはずです。
【例3】
例2の場合、サイトを訪問した個人を特定することはできませんが、TwitterやFacebook、mixiを使えば本名はわからずとも個人を特定することができます(明らかに「見える」)。また、双方向のコミュニケーションができ、その過程で店への訪問欲求を刺激することも、直接、来店を促すこともできるのですから使わない手はありません。
いずれにしても、手法・媒体を問わず、直接コミュニケーションでき、少しでも興味を持ってもらえたらな、その人はあなたの見込み客で明言して良いと言えます。
上記の3つの例は非常にざっくりと段階に分けて表したものです。
実際には見込み客から実際の来店客になるまでには非常に細かな段階があり、誰がどの段階にいるのかを具に観察し、そのステータスに応じて、どのような集客施策を行うかを選択・実行できればベストです。
「見えている」か「見えていない」か・・・ちょっとワケのわからない表現をしましたが、何が見えていれば良いのか・・・このエントリーが気付きになれば幸いです。具体的にどうすれば良いか、ご相談の際にはコチラへ。
0 件のコメント:
コメントを投稿