2011年7月11日月曜日

【ワインねた】田中克幸氏のセミナー・レポート(混植・混醸について)~その2

前回の続きです。
田中克幸氏(以下、田中K氏)の混植・混醸(ゲミシュターサッツ)をテーマとしたセミナーでは以下の12種をテイスティングしました(写真が暗くてスミマセン)。


1) Wieninger Rosengartl Alte Reben 2006
2) Senteurs des Vignes 2009 / Albert Mann
3) Chateau Simone 2008
4) COSTAFAMALFI per Eva 2009 / Tenuta San Francesco
5) Scheherazade 2005 / Schloss Sommerhausen
6) The Jewels of Kisvin 2010 / Team Kisvin & Chateau Sakaori
7) Jassarte 2006 / Guado al Melo
8) Chateauneuf du Pape 2007 / La Fagotiere
9) Chateauneuf du Pape La Crau 2007 / Domaine du Vieux Telegraphe
10) Vallee d'Aoste Torrette Superieur 2009 / Anselmet
11) Bramaterra 2003 / Anzivino
12) Costasera Amarone Classico 2007 / Masi

それぞれのワインについて的を得た手短なコメントを記載できる能力はございませんので、私的な要所だけで失礼します。

1) Wieninger Rosengartl Alte Reben 2006
ゲミシュターサッツを代表するワインの一つに、Wieninger(ヴィーニンガー)が挙げられます。日本ではヘレンベルガーホーフによって正規輸入されており、その中でも、Nußberg Alte Reben(ニュスベルグ・アルテ・レーベン)は多くのワインプロフェッショナルから絶賛される、Wieningerの日本におけるフラッグシップと言って良いでしょう。

このセミナーでは日本に輸入されていないRosengartl Alte Reben(ローゼンガルテル)を利くという大変貴重な体験をすることができました。

Wieninger Rosengartl Alte Reben
一見、Nußberg Alte Rebenと同じのように見えますが、比べてみると明らかで、Rosengartl Alte Rebenのエチケットはピンク色なトコロがミソです(笑)。

この場では飲み比べることを目的としておらず、あくまでもゲミシュターサッツの代表的銘柄の1つとしてテイスティングしましたが、これがまぁ素晴らしい。

私はワインのテイスティング方法をきちんと習ったことがなく、我流以外の何物でもありませんが、これだけ大きな振幅の大きなウネリを誇りながら適度な角を定位置で維持し続けるバランス感覚は素人の私にも十分認識できるもので、確かに田中K氏がおっしゃるゲミシュターサッツの美点そのものと言えるでしょう(個人的にはNußberg Alte Rebenの方がより角張っているような印象です)。

田中K氏の解説によると、5つの品種から構成されており、Grüner Veltlinerが中心で、他はWißbrugunder、Neubruger、Traminer、Riesling。高貴品種のみから構成されているところに人為があるが、味わいは自然な統一感に貫かれている点が特徴だということです。

3) Chateau Simone (Blanc) 2008
Chateau Simone(シャトー・シモーヌ)というと、このクラシックなエチケットの影響(?)や、思ったよりも高価なこともあり、所謂ワイン愛好家の人からは(相対的に)縁遠い存在です。しかも、寂しいことに単なる南仏のワインという扱いでゲミシュターサッツで作られていて、しかも標高が高く寒暖差の大きな北向き斜面であり、しかも石灰質土壌である(=重くてベタついたワインを作るテロワールでは無い)ということはほとんど知られていません。

Chateau Simone (Blanc) 2008
実際に飲むと内側にしっかりとした立体的な構造が感じられ、平坦さや重さに類する味わいは全く感じられません。こちらのサイトに素晴らしい訪問記が記述されていますので、是非、ご覧ください。品種はクレーレット主体で他にグルナッシュ・ブラン、ユニ・ブラン、ミュスカ等によるものだそうです。

6) The Jewels of Kisvin 2010 / Team Kisvin & Chateau Sakaori
田中K氏曰く、「このワインはネタ(笑)」とのことです。


何しろ、使われている品種は39品種(驚!)。全てヴィティス・ヴィニフェラ系の品種だそうです。
まぁ、今は国産ワインブームであることですし、興味のある人が一生懸命テイスティングすれば、美点が見つかる可能性が高くなるでしょう(笑)。個人的には掴みどころが無いような感覚がありました。よく言えば、良い悪いという単純な判断を許さぬワインとでも言いましょうか(笑)。

9) Chateauneuf du Pape La Crau (Blanc) 2007 / Domaine du Vieux Telegraphe
南仏、パプが好きな私としては、このヴュー・テレグラフを正しく理解できているかどうかは重要でした。Chateauneuf du Papeは混植・混醸で作っているところもあれば、単なるブレンドワインとして作っているところもあります。ヴュー・テレグラフはもちろん、混植・混醸です。8)のCdPがブレンドワインだったので、比較ができました。

所謂、シャトーヌフ・デュ・パプで許可されている栽培品種のほとんどをLa Crauという素晴らしい畑で栽培しています。白はクレーレット、グルナッシュ・ブラン、ブールブラン、ルーサンヌによって構成されており、全ての品種が完熟しており、ゆえにアルコール度数も高いのですが、美点はそこにあるのではなく、タンニンのこなれ具合やゆったりとした複雑さは、単なるブレンドワインではあり得ないまとまり感。それで居ながら、つぶつぶとしたミネラル感を持った粒子が口内の粘膜を刺激し、非常に長い余韻を作っていました。

個人的には、もう少しアルコール度数を抑えれば、もっと美しい白ワインとして楽しめるのではないかと思いました。

その他にも、12)のMasiのAmarone Classicoなどは混植・混醸の赤ワインの素晴らしい成功事例として挙げられるでしょうが、やはり田中K氏が言う通り、今のところは(?)混植・混醸は白ワインの方が適しているように思いました。

果たして、このセミナーで一番人気だったのはどのワインなのか、そして混植・混醸というカテゴリーのワインがこれからどのように認知されていくのか、非常に興味深いと思いながら会場を後にしました。

2011年7月7日木曜日

【ワインねた】田中克幸氏のセミナー・レポート(混植・混醸について)

久しぶりにワイン関連ネタです(難易度は少し高いかも・・・です)。

6/18の昼下がり、西麻布「プロヴィナージュ」で開催された冷涼ワインセミナーを覗いてきました。講師は田中克幸氏(ワイン好きの方はご存知、ワイン雑誌「ワイナート)の主筆をされていた方です。以下、田中K氏)。

冷涼ワインとは「プロヴィナージュ」のオーナーである田中浩史氏(田中H氏)が「味わいの基軸が酸とミネラル感にあるワイン」の魅力を消費者にも知ってもらう主旨でこのような呼び方を始めました。厳密な定義をしようとするとこれがなかなか難しいのですが、「ひんやりとした感じがある、キレイで余韻の長いワイン」と言えば「あ~、なるほど」、と思っていただける方もいるのではないでしょうか。田中H氏のこの種のワインへの熱い思いに田中K氏が賛同する形で、セミナーという形式を通して、消費者の方と「冷涼ワイン」の共感・共有に努めていらっしゃいます。

今回は混植・混醸というテーマで田中K氏の解説を聞きながら、12種類のワインをテイスティングしました。

●混植・混醸とは?

  • ゲミシュターサッツ(Gemishtersatz)と呼ばれている。
  • 田中K氏はアルザスのマルセル・ダイス(J.M.ダイス)を訪ねたときに、Co-Planter(共植)という言葉を使っていのを聞いたことから、この言葉を思いついた。
  • 厳密に言えば、「一緒に植え」「同時に収穫し」「一緒に醸す」ことを指すだろうが、それらの条件が全て揃わずとも、これら3つの条件のいずれかを満たせば混植・混醸という呼び方をしても良いのではないか、という考え。
  • ローマ帝国以前、寒冷地でも十分に成育可能なブドウ品種を選抜して、遠征隊が持って行って育てた。その遠征の結果として西に行くほどブドウ品種は減っていったのだが、実はそれぞれの地域では自然交配や突然変異により様々なブドウ品種が同じ畑に植えられていた、という歴史もある。
  • この混植・混醸は決してオーストリアやドイツだけで行われているのではない。例えばコート・ロティ(シラーとヴィオニエ)、エルミタージュ(ルーサンヌとマルサンヌ)も然り、アルザスは周知の通り、イタリアでもヴァッレ・ダオスタなどでは当たり前。
  • しかし、一般的に見てもこれらのワインは高い評価を得ているとは言えない。理由は、混植・混醸のワインはテロワールを描くという観点に立った上でのワインの作り方であり、この考え方に沿った評価軸が未だに確立されていない点にある。
  • 従来の評価軸とは品種の個性を重視した結果のもの・・・例えば、アルザスではリースリングやピノ・グリなどの品種の観点から見て都合の良い畑としてランゲン・ド・タンやカステルベルグなどのグランクリュが設定された経緯がある。
何故、混植・混醸がテロワールをより鮮やかに描くことに寄与するのか?これは樹齢との関係もありそう。例えば、サンテミリオンの、あるワイナリーは以下の3つのタイプの畑を所有しているそうだ。

A)カベルネ・フランだけの畑
B)メルローだけの畑
C)カベルネ・フランとメルローを混植した畑

興味深いのはCのケース。Cの畑では一般的には収穫時期が異なる2つの種類のブドウが同時期に収穫できるそうだ。これは品種の違いに拘わらずブドウの熟度を揃えられるということにも繋がる。ただし、樹齢が50年程度経過した場合にのみ、それが可能になる、と。逆にA)とB)が同じ時期に収穫できることは全く無い。

収穫時期を同時にできることは人件費の抑制や作業の効率化、マストの均質な取り扱いが可能となる。そして、品種ごとに別に醸した後にブレンドするのではなく、混醸とすることで人為によるバランスではなく、自然なバランスの確立に寄与するという考え方である。

味わいの特徴としては
  1. 味わいの中心が真ん中にあり
  2. 縦の中心軸がしっかりとあり
  3. 立体感があり、余韻が長い
  4. 少しひっかかりがあるくらいのものもあるが、総じて味わいが動的(Dynamic)でうねりがある(対して、ただのブレンドワインは味わいが静的(Static))→人為に因らない、自然なバランスの確立

白ワイン品種での成功例は枚挙にいとまがないが、赤ワイン品種での事例の中には疑問を感じるワインもある(苦笑)。また、通常、補助品種として使われているものを主要品種的に扱って混植・混醸したものは品質的に少し劣るものがあるように思われる、との意見。

田中K氏の評論は論理的で仮説立証型、もしくは結論からアプローチするスタイルです。「ワイナート」での彼の論を読むと、結果を見て、あるいは仮説を立てて、その理由はかくかくしかじか、こうだからです~と述べていることに気付いている人もいるのではないでしょうか。もちろん、例外はあるでしょうし、異論もあるでしょう。ですが、この彼の現代的で、右脳と左脳がバランス良く機能した結果の評論スタイルはワインという嗜好品を論ずる際に非常に有効だと常々思っておりました。また、そのアプローチだけでワインの全てを語ることはできない、ということを彼自身が理解した上で語っていることも今回のセミナーで感じてました。

(今回はここまで。次はセミナーで紹介されたワインについて記述します。)

2011年6月7日火曜日

お店のホームページを作るということの全体像

先般、OpenTableの手嶋社長のセミナーで聞いた話の中に「消費者は飲食店を選ぶときに口コミを大いに参考にしているが、最終的な意志決定はお店のホームページを見てから、という場合も多い」という言葉がありました。

私自身の行動を振り返っても、店のHPを見ずに行く/行かないを決めると言うことはありません。また、OpenTableがあるということは予約をその場で確定できるということですから、「思い立ったが吉日」な方を取り逃がさないような機能を持っているということです。

しかしながら、HPまで見込み客を連れてくるのは必ずしもOpenTableではなく、食べログ、ブログ、Twitter、facebookなどの口コミデータも送客機能として重要でしょうし、何と言ってもホームページ自身が魅力的なもので無ければなりません。

このブログでも今までホームページの重要性を間接的に述べてきましたが、一度、自分なりにホームページを作るということがどういうことか簡単にまとめてみようと思い、このエントリーを作るに至りました。

以下の表はホームページ制作というWebによる集客施策が十分に機能するためにどのような要素で構成されているか、またそれぞれがどのように機能することが期待されるか、などをまとめたものです。

Web集客施策 内容 一般的な費用 一般的な期待効果
大項目 中項目
ホームページ制作/リニューアル コンセプト明確化 ホームページ制作にかかる大前提としてお店の料理やベバレッジ、サービス、経営のコンセプトを再確認・定義し、関係者間で共有する。深く掘り下げて考えるべき要所。


コンセプトは論理的で、かつ周囲の利害関係者が納得できるものである必要がある(単に独善的なものであってはダメ。賛意者・ファンがいなければならない)。


参考エントリーはこちら
いわゆるコンサルタントが関与し易い分野であり、標準的な価格は無いと言っても良い。


必ず見積もりを取り、何をどこまでやってくれるのか、具体的な成果物があるかどうかなどを確認する必要がある。


また、相見積もりを取ることが望ましい。
これにより、料理やサービスの現を見直し、よりこれらをコンセプチュアルなものに昇華させることができるようになる。


また、ホームページに記載するテキストや画像に求める質、表現の方向性を確認し、ホームページ制作業者と共有できるようになる。
デザイン・制作 ホームページの制作と一言で言っても、実際には右記のように多くの要素から構成されており、それぞれを専業とする企業・人が居る(逆に言えば、言われた通りに作るだけの業者も存在する)。


それぞれの専業者に依頼すれば、安く仕上げられる可能性があるが、各要素ごとの品質にバラつきが生じる恐れもある。また、各業者に対して個別にコンタクトする手間は依頼主にとって負担大。業者から意に沿わないたたき台が提出されると、その修正にも手間がかかる。


全体のイメージがどれだけ具体化されているか(=コンセプトが明確になっているか)がこの工程での成果物の品質を左右する。
費用は正にピンからキリまで。安いのにも高いのにもワケがある。安いからと飛びつかず、必ず相見積もりを取って比較することが重要。


少し古いデータですが、こちらもご参考までに。


●ページ構成
・コンテンツ企画
自前の場合、10万円前後


・依頼主に具体案が無い場合、10万円~30万円前後


●ページ制作
・Topページ:3万円~10万円
・他ページ制作:1万円~5万円/ページ


●画像制作
・ロゴ作成:3万円~5万円/点
・写真撮影:1万円~3万円/点
・動画・CG・イラスト:1万円~10万円/点


●コンテンツライティング
・コラム、エッセーや用語集、翻訳が必要な場合など:2万円~5万円/A4ページ


(例えば、ワインリストなどでPuligny Montrachetをピュリニー・モンラッシェとふりがなを付けるのにも通常は別料金が必要)
・店が消費者に伝えたいコンセプトとコアバリューを十分なボリュームで伝えることが出来るメディアであると言える。


・より多くの人に店の存在(や料理、場所など・・・)を知ってもらい、また興味を拡げ、深めてもらうことができる


しかし、誰に何を伝えたいのか、コンセプトが明確であることが前提であり、それを制作業者に伝え、制作業者もまたそれを消費者に伝えるための十分な技術・ノウハウを持っていることが重要となる。


よって、単に制作技術に優れているだけでなく、依頼主がホームページで伝えたいことを本当に理解し、それに沿った有意義な提案を出し、十分に制作物に反映してくれる業者を選定することが依頼主には求められる。
SEO GoogleやYahooでの検索結果に自分のサイトが上位表示されるように施すこと。


基本的なSEO対策はホームページ制作段階で実施しないと依頼主の手間が二度手間になる。外部リンクの質・量の向上は後からでも可能。
成果報酬制度を採用しているところが多い。ビッグワードだと10万円/日を超える場合もある。


レストラン系のキーワードならば、それほど高額にはならないものが多い。しかし、キーワードに"東京 フレンチ"を指定した場合に検索上位表示されることを目指すなら相応の予算が必要。
Webでレストランを見つける際、消費者はSEOよりも口コミの方を重視している。


しかし、それは店の名前が明確に意識されてからの話。店の名前すら知られていないような場合、その店の名前を知ってもらう上でSEOは有効であると考えられる。


地域+カテゴリー(ex."西麻布 ワインバー"など)で上位表示されるようにSEO対策することで、店の認知向上に繋がる。
検索連動型広告 GoogleやYahooでの検索時に自分のサイトへのリンクが広告枠内で表示されるようにすること。


GoogleならAdWords、Yahooならスポンサードサーチ。

「費用」は、「検索連動型広告のクリック数分の広告料金」と言い換えられ、以下の計算式で表わされます。
表示された広告がクリックされた時点で初めて課金されるということですので、以下のような計算式で表すことが出来ます。


= インプレッション数(回) × クリック率(%)× クリック単価(円)


= クリック数(回) × クリック単価(円)


※参考文献はこちら
「効果」は、「検索連動型広告によって発生したコンバージョン数分の利益」と言い換えられます。
コンバージョンによってどのような利益が上がるかは、何をコンバージョンとするかによって異なりますが、ここでは分かりやすく単価で表わせるものとして扱っています。

検索連動型広告の効果を求める式

= インプレッション数(回) × クリック率(%)× コンバージョン率(%)× コンバージョンによる利益(円)

= クリック数(回)× コンバージョン率(%)× コンバージョンによる利益(円)

※参考文献はこちら
アクセス解析/Web解析 ホームページに毎日、どの程度の人が見に来てくれているのか・・・ただ漠然とその数字を眺めていても何もわからない。


ホームページが持っている目的や期待効果に対してどの程度達成しているのかを計数チェックし、少しでも良くしたい、と考えているお店にとっては極めて重要なこと。


・目的や期待効果に対しての達成度を評価するための測定指標を正しく選ぶことが出来ているか


・訪問者に読んで欲しいページは訪問されているのか


・滞在時間は適切か


・店への興味をどのように拡げ、深められているか


など
●アクセス解析ツール
アクセス解析ツールは無料のものが多くあり、それで事足りると考えられる場合が多いが、使い方、読み方を十分に知る必要がある(最低でも本一冊くらいは)。


有料のアクセス解析ツールは機能が豊富な分、ソフトウェア自体が高額、また高いスキルも要求される。


●アクセス解析作業の実施
アクセス解析の作業そのものは、企業によってはアウトソーシングするケースも多い。予算の少ない個人経営飲食店では、無料ツールを採用し、自前で一定レベルのアクセス解析ノウハウを持つことが一番低予算で仕上げるコツ。
・自分の店のWebサイトが、その目的に対して期待通りに機能しているかどうかを類推・確認することができる。


・Webサイトや店舗経営の改善サイクルの起点として機能し得る。


ただし、アクセス解析結果から知り得た改善要素を実際に対策せずに放置するなら、解析自体無意味となる。


・また、顧客データや売上データと組み合わせて分析することで、実際に店に足を運んでくれたのか、またそのお客がどのように満足したのかを見込み客時点からトラッキングすることができる(どの時点でお客が店への興味を喪失したかを類推することもできる)。
ホームページのコンテンツ更新 ホームページは一度作って、後は放置しておけば良いというものではない。更新すべきコンテンツは最適なタイミングで更新し、更新した旨も告知をしなければ読んでもらえない。


例えば、飲食店の場合であれば、季節毎に更新されるメニューの内容や料理の写真も変更しなければならないし、テキストの文言もそれに合わせたものにする必要がある。


また、上記のアクセス解析の状況などを踏まえ、タイムリー、かつ継続的に改善していくことがホームページによる集客を成功に導く。


この作業が発生する場合は、単に新しいコンテンツを作成するだけでなく、それをサーバー上にアップロードする、という「サーバー管理業務」も発生する。
ホームページのコンテンツ更新に関わる料金徴収方法にもいくつかのパターンがある。


ホームページ作成業者がサーバーレンタル業者を兼ねている場合であれば、レンタル契約の中に「サーバー管理業務」+「ホームページのコンテンツ更新」が含まれる場合がある。





・店からの最新情報を見込み客に告知することができる(タイムリーであることが望ましい)。


・アクセス解析の結果などと踏まえ、コンセプトから外れていたり、集客に対して有効ではないテキスト・画像などをどんどん変更し、サイトを改善することができる。


・ホームページ上のデータが常に最新であることで、見込み客からの好感度が向上し、来店への強い動機付けとなる。
サーバー管理業務 ●障害検知と復旧
レンタルしているサーバーに何らかの障害が発生しても、そのサーバーの障害を検知~復旧はサーバーレンタル業者がサーバーレンタル費用の範囲内で賄ってくれる。


●バックアップ
サーバーレンタル時の契約タイプなどによってはレンタル業者側が定期的に実行してくれる。


●ファイル/ディレクトリ管理
ホームページのコンテンツは階層型に管理される場合がほとんどである。例えば、料理の写真を差し替える場合には、その写真データをサーバー上のどのディレクトリに保存するか、またどういう名前のファイル名として保存するか、などルールを作った上で管理しないと、トラブルが生じたときに復旧に手間がかかる。


●ディスク容量管理
サーバーレンタルの契約タイプによっては、使用できるディスク容量が比較的小さいため、画像データや動画などをふんだんに使ったホームページの場合、メールボックスとの兼ね合いでディスク容量不足になる場合がある。その場合、どのように空き容量を確保するか、日常的にファイルの管理を行い、ディスクの残容量を監視する必要がある。

左記参照。


レンタルサーバーの場合、ハードウェアやネットワーク系の障害などが生じた場合はサーバー業者がレンタル契約の範囲で対応してくれる。


しかし、画像データへのリンクが切れるなどの論理的な不整合はホームページのオーナーが自身で解消する必要がある。


また、ディスク容量不足の場合などにどのデータを削除して、新たに必要となった容量分を確保するか、などもホームページのオーナーの責任である。


これらの作業を自前でやれる力が無い場合は業者に任せることになる。費用は多くの場合、個別見積もり(数万円/月以上かかるものと思われる)。
集客などに対する直接的、表面的な効果は無いと言えるが、いざという時に、これらの管理を怠っていると解決・収束に大きな手間がかかる。


福島第一原発の事故のようなもので、最悪の事態を防ぐことに繋がるとも言える。

このまとめ方に異論をお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんし、今更、新しい情報があるわけでもありません。

ですが、これからホームページの作成やリニューアルを考えている飲食店のオーナーの方にとっては多少なりともホームページを作るためにどれだけのことを考えなければならないのか、簡単に知ることが出来るのではないかと信じています。

いずれにしても、ここで最も重要なのは「店のコンセプト」の明確化と共有であると申し上げておきます。※なお、ホームページのリニューアルをご検討されている方には当方のホームページ診断サービスをお薦めいたします。

2011年5月28日土曜日

facebookのクエスチョン機能を使ってみました(その2)

1日かけて作ったエントリーが、bloggerの不具合で、パァになりました・・・気を取り直して、再度、エントリーします!

以前、「facebookのクエスチョン機能を使ってみました。」というエントリーを作りましたが、「マイナーエリア の フランスワイン」のfacebookページで現在までに4つほどクエスチョンを投稿しています。
  1. 興味があるワインの生産地にチェックしてください。選択肢に無いものは自由に追加してくださいね。
  2. あなたが最近飲んだボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ以外のフランス産ワインの銘柄や生産者を教えてください。
  3. お尋ねします。あなたにとって「良いワイン」とはどういうワインでしょうか? 複数回答OKです。選択肢に無ければ、追記してくださいね。
  4. このページをご訪問くださる皆さんは、ワインがお好きな方ばかりだと思いますが、自分自身、どういう飲み手でありたいと思っていらっしゃいますか? 複数選択&選択肢追加可でご回答いただけますよう、お願いいたします。

「興味があるワインの生産地にチェックしてください。選択肢に無いものは自由に追加してくださいね。」の回答状況
これらのクエスチョンに限らず、全てのアンケートは目的が明確であることが理想です。せっかく収集したアンケート結果から何の結論も得られないようでは、回答してくれた人に対しても申し訳ないですよね。例えば、上記の1.の場合ですと、私のfacebook上での友達を中心としたクラスターがどういったワインの生産地に興味を持っているのか、それが分散するのか、特定の場所に集中している、と言えるのか、などを知ることを大きな目的としていました。

まだ、サンプル数が十分では無いと感じていますが、ある程度の傾向は見えたように感じており、近い内に分析結果(過程?)をこのブログ上でお知らせしたいと思っています。

アンケートの実施方法は簡単なようでいて、結構、専門的な知識が必要になってしまいます。ですが、それに囚われてしまって、調査が必要なのに実施しない状態を続けていると、「実施すればざっくりとわかること」ですらわからないのですから、大まかな目的や仮説、ストーリーが構築できた時点で実施してみれば良いのではないでしょうか。後は回収できた情報を分析し、実施方法において不備のあった個所を修正して2回目以降に活かせば良いと思います(あくまでも個人的な意見ですが)。

なお、アンケートの実施方法についてはGoogleなどでキーワードに"アンケート調査 手法"などを指定して検索すると、参考になるサイトがいくつか出てきますので、色々探してみてください(本当は本書籍をお薦めします・・・例えば、コチラなど)。

さて、facebookのクエスチョン機能の話に焦点を当てます。このクエスチョン機能には面白い特徴があります。
  1. リアルタイムでアンケートの回答状況を見ることが出来る
  2. 適合する選択肢が無い場合、回答者が自由に選択肢を追加でき、それを他の回答者と共有することができる
  3. 3.匿名の回答では無く、実名(少なくとも人物を特定できる)誰が何を回答したかがわかる
以上、3点、どれも非常に意義深い機能です。

1.については、回答者が回答する際に、他の人の結果を見ながら回答する、という他のアンケートではあまり見られないスタイルですね。

2.もアンケート収集側が十分な選択肢が準備できていなくても、回答者自らが選択肢を追加できるという点でアンケートをみんなが一緒になって作っていく、あるいはアンケートのエンターティメント的な側面が強調されるような気がします。

3.は実名での回答となるため、回答時に周囲に対して「イイ顔をしたい」という気持ちが働かないとも限りません。さらに、1.や2.との兼ね合いで、他の人がどういう回答をしているかが予め判ったり、影響力のある人の意見によって、回答を左右することもあるかもしれません。が、選択肢の内容によっては影響が出ないのではないでしょうか。ただ、回答者のアイデンティティや存在意義を問うような微妙な設問には向かないのは確かでしょう。

これらの特徴を踏まえて、このクエスチョン機能は単なるアンケート機能だけでなく、「気付きを提供する機能」として使うことも可能ではないかと思っています。もっとも、その方向で明確な成果を得るためにはもっと掘り下げて考える必要があるでしょうけれど。

2011年5月27日金曜日

OpenTableとMS-Office

前回のエントリーでも申し上げましたが、OpenTableは単なる道具です。

この点をもう少し考えてみましょう。

現在、ITが苦手とおっしゃっている方でもお店に1台くらいはPCを置いていらっしゃると思います。そして、それがWindowsPCであれば、ほぼ間違いなくMS-Office(MS-Word, MS-Excel, MS-Access, MS-PowerPointなど)がインストールされているでしょうし、それを何らかの形でお使いになっていると思います。

OpenTableは「単なる道具である」という点で、このMS-Officeと何ら変わりはありません。

心に留めていただきたい点がいくつかあります。
  • あなたは恐らく、MS-Office(やその他のオフィスアプリケーション)が持っている機能の何十分の一ほども使いこなしていない
    • データを入力して、それをそのまま印刷する程度ではないかとお察しします
    • MS-Officeは標準機能である「マクロ機能」の使用などにより、従来のオフィスワークのの生産性を劇的に向上させることができます(特に定型業務での生産性向上に威力を発揮します)
  • MS-Officeを中級レベルまで使いこなせるようになれば、OpenTableの機能のいくつかは実現できる
    • 顧客台帳や予約台帳の作成、管理の部分
      • オンライン予約の部分はMS-Officeの範疇外
    • もっと言えば、OpenTableがカバーできていないレベルのことだってできるようになる
    • MS-Officeを使いこなせるようになるまでに所要する時間、そしてOpenTableに近いレベルのものを設計し、構築するまでの作成時間を省略できることはOpenTableを採用する上での一つの大きな意義・価値である
      • 料理人が包丁まで自分で作れるようになる必要はあまり無い、ということですね
  • 重要なのは十分なニーズ+意欲+目的意識の高さ
    • 目的意識の中でも、「データによって行動を決める」という点が特に重要。
    • 勘や経験に頼らず、お客様のプロフィール、前回の注文や支払金額などをきちんと一定のルールでデータ化して記録することで、他の人と共有し易くなる
ところが、現在、MS-Officeを中級一定以上のレベルで使いこなせていないならば、OpenTableを導入しても十分に使いこなせない場合もあるのでは無いでしょうか・・・? 

しつこく言いますが、MS-OfficeもOpenTableも、どちらも単なる道具です。使うには多少勉強が必要ですが、それでも道具であることには変わりありません。問題はツールを導入し、使う人の「使いこんでやろう」「絶対にこれを使って成功するんだ」などの意識の高さがツール導入の成否を決めるということです。それがあって、初めて「智慧」を獲得できるのです。

これが無ければ、OpenTableから聞いた、通り一遍の使い方をなぞっているうちにどんどんモチベーションが落ちて来て、入力データに漏れが生じたり、運用が徹底できなくて、蓄積していくデータの品質がどんどん劣化していきます。

OpenTableの商売を邪魔する気などはさらさら無くて、むしろ、こういうツールによって自分が好きなお店が集客に苦労せずに済むなら積極的に自分から売りたいくらいですが(笑)。OpenTableを導入することでどういう効果が得られるか、正しい知識と得られる効果分析・判断をしっかりとやっていただきたいと思う次第です。

「この包丁一本でのし上がってやる」じゃないですが、「OpenTable使って絶対にお客と繋がって事業を継続させる」というレベルまでOpenTableユーザーの意識が高まれば、OpenTableという事業を立ち上げた手嶋社長も本望でしょう(笑)。

2011年5月21日土曜日

OpenTable社長・手嶋氏のセミナーで思ったこと

生き馬の目を抜く大変革期におけるIT業界で数々の事業を立ち上げ、成功に導いてきた手嶋 雅夫氏 が2006年に米国のOpenTableというレストラン予約システムの日本語化を始め、日本法人のトップとして頑張っていらっしゃいます。その手嶋氏がOpenTableのビジネスモデルのツボを話してくださるということで、セミナーに参加してきました。


OpenTableについては、このブログでも以前取り上げたことがありました。しかし、正直、大した情報を記載できていませんでしたので、今回のセミナーで「OpenTableの秘密」に迫れるかと期待していました。結論から言えば、「うーん、今ひとつよくわからなかった」というのが正直なところです。5,000円のセミナー代を取るのであれば、もっと上手く会を進めて欲しかった・・・


とはいえ、いくつかわかったことがあるので、そのご報告と個人的な感想などを述べてみます。

消費者にとって店側にとって
24時間、365日の予約受付が可能【メリット】
インターネットにアクセスさえできれば、どこにいても予約ができる(ex.スマートフォン経由で電車の中から予約)。
【メリット】
実店舗の営業時間中など忙しい時には当日以外の電話での予約はできれば受けたくないので、インターネットで営業時間外に予約してもらえれば、店も助かる。

【疑問】
ただし、Quintessenceや京都の「なかひがし」のように今から何ヶ月後の予約をいついつの何時から開始します、といった方法を採っているお店には対応できるのかどうか不明。
リアルタイムで予約が確定する【メリット】
レストランHPによく見られる予約機能は空きテーブルを一括していないため、即座に予約確定するわけではない。その後の確認メールが届いて初めて確定となる。


多くの場合、確認メールが送られるまで、それなりのリードタイムが設定されているため、当日予約したい人にとっては「使えない」機能となっていることもあり、消費者にとってもOpenTableによるメリットは大きい。
【メリット】
OpenTableは空きテーブルのオンライン在庫管理システムのようなもの。お店の在庫をオンラインで消費者に告知し、無人で予約業務を確定することができる。


お客にとって、訪問する飲食店を決定する要因として「即予約できる」というのは最も大きな理由の1つともなっている。


【デメリット or 疑問】
ただし、電話での予約やいきなりの来店の場合にも必ずOpenTableにデータ入力する必要がある(しかも即座に)。それを忘れると、在庫数不整合が生じ、インターネット経由で予約したお客の来店時に空席が無い、ということも生じ得る。
            ↓
(しかし、秒単位・分単位で席を取り合うような人気店でも無ければ、そんなトラブルが生じる可能性は極めて少ない。)
顧客台帳と予約台帳のAll in one パッケージであること【メリット?】
顧客管理・予約管理をしっかり行うことができる仕組みを持っているということは、高級飲食店に求める最低限のサービスは保障されていることが推察できる(ただし、OpenTable経由での予約客は一定レベルの期待を持って来店することになるため、店側は期待を上回るものを提供しなければならない)。


事例として紹介されたのが、リピート訪問した際に、必ず支配人がグラスワインをサービスするようにしたお店があるとのこと。なお、サービスされたグラスワインのコストは原価で\300程度で、しかも店側は広報/マーケティング経費から捻出している模様。


級飲食店に対してはどれだけの幸福感を与えてくれるか、が重要であり、その幸福感に対して対価を支払っている。
【メリット】
従来、顧客台帳と予約台帳は別々に管理されているお店がほとんどだが、これだと予約してくれたお客が過去に何回来てくれて、何回キャンセルされたのか、などの情報を即座に知ることが出来ない。


予約客がお店に来店した時点で、データを確認すれば、即座に前回の来客日時や同席人数などのデータを確認できる。また、データさえ入力していれば、併せて予約客がどういう属性の人なのか(アレルギーや苦手な食材がある人なのか、どんな食材が好きか、どこの会社の、どういう職制の人で、どういうファッションの人か、など)を知ることが出来る。このため、お店のサービススタッフは、その都度、「訊く」のではなく事前に得た情報を元にした「攻め」の提案ができる。

【疑問・課題】
データベースの項目追加・変更・削除などは自由に行えるのかどうか疑問。例えば、顧客データの項目にTwitterやfacebookアカウントを入力するための専用項目はあるのか?

飲食店サイドは予約、来店の都度、店内のルールに基づいたデータ入力と管理が必要だが、そのためにはそれなりの知識、知恵が必要なため、自力で使いこなせるようになるには、相当な努力が必要と思われる。ただし、それをやり切れば、他店より頭一個抜け出せる可能性が増すことは明らか。

専門性の高い高級飲食店は広報/マーケティングのための予算がそもそも無い場合が多い。今後の課題(と言われて久しい・・・)。

  • その他、印象的だった情報
    • 以前から言われているCustomer Relationship Managementを超えた、Guest Experience Management を実現するためのインフラと位置付けるべきシステムである、とのこと。
    • 既に米国ではレストラン・サービスの採用条件として"Open Table Enabler" = オープン・テーブルを使いこなせる人 が設定されている例もある、とのこと。
      • これは、IT分野で言えば、「MS-Office中級以上レベル、Javaプログラミング経験必須」などと同じようなもので、要はその役割を果たす上で必須の能力としてOpenTableを位置付けているということ(しかし、日本ではExcelやWordを使いこなすにも一苦労、二苦労している飲食店関係者が多いのが実態)。
      • しかし、どの業界を見ても、ITは既に目的を達成するためのツール、手段として必須スキルとなっていることを思えば、飲食関係者も現状のままで良い筈は無い。
  • 総論
    • 「飲食業界には古くからの商習慣や業界の文化があるから、無理、やってる暇は無い」というのは絶対におかしい。そんなの他の業界では通用しない。従来の専門分野や根源価値を活かしつつ、新たな手法を取り入れて経営していかないと、維持できない。という主旨の発言をされていましたが、全く同感。
    • 目指すゴールに達成するために、現状のやり方ではダメだから停滞しているわけで、うまくいかないから目指すゴールを変える、というのは本末転倒だと思うのです。初心の際に設定したゴールに一歩でも近づくために、正しいやり方を選び実行することが重要。OpenTableにしても安易に飛びつくのではなく、使い切るための戦略・戦術・論理を構築した上で使っていかないと効果が出ないのは明らか。
    • 一方で、如何に戦略的な意味があったとしても、所詮はツールなのも確か・・・大工にとっての金槌やノコギリと同じです。ただ、これらのツール以上に正しい知識と使いこなすための知恵が必要。使い手(飲食店)によって結果が大きく異なってくる・・・と、そういう感じのものだと捉えるのが正しいでしょうね。
※その他、有意義な話を色々伺っています。OpenTableを使いこなすツボを知りたい方は個別にご連絡くださいませ。

2011年5月17日火曜日

facebookのクエスチョン機能を使ってみました。

最初に訂正を。

先般のエントリーで、facebookの「ファンページ」と表現しましたが、正しくは「facebookページ」です。
2011年3月11日、従来の「ファンページ」を作成する際のマークアップ言語であったFBMLやスクリプト言語FBJSが廃止されたタイミングで「ファンページ」という呼び方はしなくなっているということです。

現在はiframeを使って外部のホームページをFB上に読み込む形式になっていますので、HTMLやJavaScriptなどを使った経験のあるかたなら比較的簡単にファンページを作ることが出来るようになっています。

※facebookページの作成を請け負う業者もいるようです(ご要望あれば、私も作成いたします)。

さて、昨日から作り始めた「マイナーエリア の フランスワイン」のfacebookページですが、昨日のうちに「クエスチョン」という機能を使ったコンテンツをアップしました。

「クエスチョン」はちょっとしたアンケート収集に使えるQ&A機能です。私はこれを使って、「興味があるワインの生産地にチェックしてください。選択肢に無いものは自由に追加してくださいね。と投稿しました。


作成してから約1日で125人の方がこの「クエスチョン」を観てくれ、430票の回答と20個のコメントをいただくことができました。これ、便利な機能だと思いませんか?

自分が経営するお店の新作メニューや入荷すべきワインをどうやって選ぶか、予め多くの方からの意見や要望などを集めることが出来るのです。しかも、アンケート結果はアンケートに回答してくれたユーザーだけでなく、それ以外のfacebookユーザーとも共有できるのですから、自分が質問せずとも類似するクエスチョンを見つければ、その結果を参考にすることもできるのです。

せっかくのフォロワーを質問攻めにするのはどうかと思いますが、質問内容やタイミング、頻度などを適切なものにすれば、フォロワーの方と良好な関係を保ちながら、自分のお店の経営ヒントを得ることが出来るのですから使わない手はありません(逆にクエスチョンの出し方にストーリーや仮説が無いと、せっかくの回答も経営ヒントにはなり得ない場合がありますので、その辺はご留意なさるとよろしいかと)

2011年5月16日月曜日

作成中:「マイナーエリアのフランスワイン」コミュニティをfacebookで作り始めました。

mixiでも同じ名前のコミュニティを作っているのですが、facebookの方でも立ち上げてみようと思い立ち、制作に取りかかっている最中です。



これはfacebookの「ファンページ」という機能を使っています。
既に多くの有名企業がこの機能を使って自社ECサイトへの誘導を試みているようです。大雑把な作り方はこちらに記事がありますので、興味のある方はご覧になってはいかがでしょうか。

このエントリーの上部に掲載されたようなバナーのコードも簡単に取得できますので、このように自身のブログやサイトにバナー設置し、ファンページの方に誘導することもできるでしょう。

「ウェブサイトでの情報発信」⇔「SNSでのコミュニケーション」の相互誘導により、クオリティ・レストランにおいても、より大きな認知を得ることも狙えるのではないかと期待しているところです。

2011年4月7日木曜日

【大地震について】お見舞いとこれから

前回のエントリーは3/11の朝を迎える前でした。
午後に発生した地震以降、新たなエントリーを作る力がなかなか湧かなかったこともありますが、それ以上に結構、バタバタとしていた部分もあり、1か月以上、放置してしまいました。

被災された方には心よりお見舞い申し上げます。

そして、さらに厳しい状況になった飲食店経営者・関係者の皆様、これからです!
私の知人からもどこそこのお店が閉める、とか、色んな話を聞きます。

ですが、従来から、お客/見込み客との「繋がり」を大事にしてこられたお店は、地震の影響を最小限に食い止めています。逆に言うと、経営不振を地震のせいにするべきではありません。地震の直接の被害を受けていないのであれば、地震は単なる「きっかけ」です。

今一度、自分のお店が活気を取り戻すために、あるいは新たな価値を提供するために、出来る限りの知恵を絞り、行動することで、現在の環境下でも必ず改善できる筈です。

このブログでこれまでにクオリティレストラン関係者の方に提案してきたことはあくまでも概要レベルですが、より具体的な話・・・例えば、HPをリニューアルしたい、集客導線をもっと太くしたい、TwitterやFacebookをどう使えば良いのかわからない、お店のコンセプトが今ひとつ明確化できない、などの疑問・問い合わせがあれば、いつでもお気軽にお声掛けください。

jordan21thあっとマークhotmail.com
jordan21thあっとマークza.bb-east.ne.jp

2011年3月11日金曜日

AISAS再考

最近、改めて、AISASについて考えています。

というのも、AISASは電通が2004年からWeb時代の消費行動モデルとして提唱しているに関わらず、ソーシャルメディアに対応した消費行動モデルとしてSIPSを2011年1月31日に発表したからです。


個人的には既出のAISASって優れたモデルだと思っていたし、SIPSとそれほど大きな差があるとも思えなかったので、これは改めて自分なりの理解を深める必要があるな、と思ったわけです。

※ここで言うモデルとは「類型」や「パターン」の意です。そして、全てがこれらのモデルで表されるという意味では無く、あくまでも代表的・典型的なパターンであると捉えるべきでしょう。

ということで、改めてAISASの概要を他サイトからの引用で(笑)。

<引用はじめ>
AISASとは、インターネットを積極的に活用する消費者の購買行動プロセスに関するマーケティング分野の仮説。ある商品を消費者が認知してから購買に至るプロセスを、「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Search(検索)」「Action(購買)」「Share(情報共有)」の5フェーズから成り立つとした。電通が提唱し、2005年6月に商標として登録された。

消費者の購買行動プロセスに関する仮説としては、従来「AIDMA(アイドマ)」がマーケティング関係者の間では有名だった。AIDMAは、「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」という5プロセスを表す。AISASは、AIDMA同様に購買行動プロセスを5段階に分けながらも、インターネットを活用した新しい消費行動プロセスを取り込んだ考え方である。

新しく加わった「Search」は、Yahoo!やGoogleなどの検索サービスの利用が一般化し、商品やサービスに関心を持った消費者が、「まずはネットで調べてみる」行動パターンを指す。最後の「Share」は、ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、クチコミ・サイトなどを介して、消費者同士による商品の使用感や感想などの情報交換・共有が日常化してきた状況を表す。どちらも2002年ころから顕在化してきた消費者の行動パターンである。

マーケティングの観点では、プロセスが商品の購買(Action)で終わらず、その後にShare(情報共有)を位置付けたのも象徴的である。実際、消費者のクチコミ情報が別の消費者の購買プロセスに大きな影響を与えるようになっており、広告などの商品提供側からの一方的な働きかけだけでは消費者の購買行動を後押ししにくくなっている。

提唱者である電通がAISASを商標登録したためマス媒体で使用される頻度は低いものの、マーケティング関係者の認知度は高い。また、AISASをきっかけに、購買プロセスを細分化したモデルがマーケティング関係者から数多く提案されている。たとえば、アンヴィコミュニケーションズの望野和美社長が提唱した「AISCEAS(アイセアス)」は、AISASのSとAの間に「Comparison(比較)」と「Examination(検討)」を挿入したもの。
<引用終わり>

※上述に限らず、Attentionを「注意」と説明するケースが多いようですが、どうもしっくりきません。より端的な言い方をすると「気付く」ということになります(電通自身、SIPISの説明では「気付き」という表現をしています)。

AISASで表される消費者の5つの行動を基にマーケティングプランを考える際、まず「何を」を明確にするべきで、最初の一歩であるAttention(気付き)では消費者に対して何を気付かせるのかは特に重要だと感じます。

飲食店にあてはめると
  • 店の存在に気付いてもらう
  • 業態に気付いてもらう
  • 良い食材を使っている店であることを気付いてもらう
  • ワインの品揃えが良いお店であることに気付いてもらう
と、色々ありますよね。でも、やはり先ずは「存在に気付いてもらう」が最初の一歩です。存在に気付かなければ、お店と見込み客が手を繋ぐ(=来店、リピート)ことはあり得ません。店の存在に気付いてもらうことが「いち消費者」から「見込み客」への階段を上ってもらう第一歩ということなのだと思います。
ですが、店の存在を伝えたつもりになっていても、受け手は見逃してしまうこともあるし、忘れてしまうこともあります。発信側は伝えたい情報の質と、その情報を載せる媒体の性質を意識する必要があります。
  • 静的なメディア
    • ホームページ
    • ブログ
    • グルメサイトなど
  • 動的なメディア
    • Twitter
    • 雑誌・新聞
    • TVなど
例えば、Twitterなどは動的な(かつ揮発性の高い)媒体兼コンテンツの代表と言えるでしょう。
あなたのTLは、フォローしている人によるのツイート(有象無象の内容)であっという間に埋め尽くされてしまっているはず。それこそ気付かれること無く、消失してしまう情報の宝庫であるとも言えます。このため、お店や企業の公式アカウントでは同じメッセージを定期的に流している場合もあります(その良し悪しは抜きにして)。TVCMなども同じ内容のCMを流し続ける理由は、それによる記憶の定着(摺り込み)なのですから、この摺り込みをどのようにして行うかを飲食店経営者の皆さんも考えるべきだと思います。


このように、消費者にAttention(気付き)を提供するにしても、「何を」だけではなく、5W2Hの全てにおいて考えることでより無理/無駄/ムラの無いマーケティング・プラン、プロモーション・プランを策定することができるのではないでしょうか。もちろん、Attentionだけでなく、Interest、Search、Action、Share全てに渡って、考える必要があるでしょう。


また、こういった正しい見方から定義付けをきちんとしていけば、無理に新しい概念(例えば、SIPSなど)に飛び付かなくとも、AISASがソーシャルメディア上でも有効な消費行動モデルとして機能することが改めて理解できるとも思うのです(だからこそ、電通はSIPSとAISASを共存させているのかも知れません)。

2011年2月28日月曜日

見込み客づくりのベースがコミュニケーション力なのだとしたら

中途半端な状態のままですが、ひとまず公開しておきます。

飲食店さんって、他の業種と違って、見込み客と接する機会が極端に少ないですよね(ここで言う、「接する」は双方向のコミュニケーションを指します。)

料理雑誌その他、メディアに紹介されることは一時的に集客効果を得られる場合もあるでしょうが、あまりにも不特定多数の人に向けての情報の一方通行ですから、見込み客を知る/作る/育てるといった観点とは離れたものであると言えるのではないでしょうか。

見込み客を知る/作る/育てるための骨格は、人とのコミュニケーションのはずですから、情報発信だけでなく、コミュニケーション相手の発する言葉を聞き、理解する能力が問われます。この点において、Webとリアルの違いはありません。

よく、Twitterの140文字しか投稿することが出来ないことのデメリットが取り沙汰されます。確かに、投稿内容に色々な背景が含まれている場合があり、それを読み取るのは関連するTLを全て読んでも、必ずしも理解できるものではありません。でも、それはTwitterに限りませんよね?

どんなに仲が良い友人でも、いつもと異なる話題になると、変に意見がぶつかったりする場合もあるはずです。そんなときは、
  • 相手の人が発した言葉の背景や全体像を、想像力豊かに、かつ大きく捉えることができるか
  • 相手の発した言葉の意味・意図が全てがわからなくても、また自分の意見と正反対の考えを持っていることが判った場合でも、お互いの信頼関係に悪い影響を与えないような会話の進め方ができるかどうか
にかかっていると言えるのかな、と思うこの頃です。
それを「ゆる~い繋がり」と言ってしまうなら、その通りでしょうし、「要は会話のテクニックってこと?」と少し斜に構えた捉え方をする人もいるでしょう。「このような繋がり方は求めていない、お互いに顔面パンチの応酬になってもそれこそが人と人のコミュニケーションの在り方だ」と言う人もいるかも知れません。それならそれで良いと思います。

ただし、見込み客づくりのベースとしてのコミュニケーションにはテクニックも必要のはずですし、自分が周りの人とどのように繋がりたいのか、できるだけ明確なイメージを持っている必要があるのではないか、とは言えるのではないでしょうか。目的やコミュニケーションの在り方を曖昧なままにしていると、成り行きで炎上に巻き込まれたり、思ったような効果を得られないのだろうな・・・と。

以上、多分に自戒を含んでおります(笑)。

2011年2月15日火曜日

B型なのでお許しください・・・

Agile Media Networkという会社をご存知でしょうか?

飲食店関係者の方にはあまり馴染みがありませんが、ソーシャルメディアを使ったプロモーションやその効果測定などのサービスを提供している、その筋では大変有名な会社です。

その会社がソーシャルメディア活用企業トップ50を独自に調査し、公開しています(レポート要旨はコチラ)。

※あくまでも「独自に」というトコロがミソです。ある程度の知識があれば、同じ結果が得られるかどうかは抜きにして、似たようなデータを得ることはできます(多分、私にもできる!)。

大変、興味深いレポートですので、ご一読いただけると色んな示唆が得られるかもしれません。

さて、このレポートを読んで、私の頭の中で色々なことが駆け巡りました。それを手短にまとめてみました。

言うまでも無く、BtoCにはソーシャルメディア活用はマッチするのは間違いない(Top50に入っている企業のほとんどがBtoC企業)のですが、その費用対効果はまだまだ練れていない(大きな効果を得ようとすれば、それなりの投資が必要、ということが認知されていないことも含めて)。

しかし、こういったBtoC企業と個人経営のクオリティ・レストランとの違いは明らかに規模と業態。売りっ放しで良いビジネスでは無いですし、席数が多くても40くらいの飲食店では、いくら口コミが爆発しても、それによって得られる効果の限界はすぐに来てしまいます。

予約の取り方を工夫したり、ディナーで2回転するよう来店時間をお客に(良い意味で)強いることができるようになれば、それはそれでアリでしょうが、そのような状況になるとお客の店に対する期待度は最大限に膨らみます。もし、スタッフが流動的で、安定的なパフォーマンスが出せないのであれば、却って満足度を落とし、悪い口コミが拡がる元になりかねません。満席は売り切れと同義です。良くもあり、悪くもある。

席数と客席稼働率を考慮し、いつ、どれくらいのお客に来てもらいたいかを考慮した上での集客施策、及びソーシャルメディア活用とその予算確保が重要なのだと思います。

以上、元ネタからはかなり飛躍した結論になってしまいました。。。

2011年2月13日日曜日

見込み客(その2)~質と量、両面からの確保

前回のエントリーの続きです。
以前使った、集客プロセス の図をアップデートしたものを使って説明を試みます。

見込み客の量的・質的確保(クリックで拡大表示)


伝えたいことは大体、上図の中に書いています。

初期見込み客が1,000人居たとしても、最終的に5人しか来てくれなければ0.5%の来店率になりますね。これに基づくと、今月、50人の新規客に来てもらうためには、10,000人の初期見込み客を持たないといけないということです。

ポスティングやチラシ配布、ショップカードといった従来の方法だけなら10,000人の初期見込み客を確保するのは非常に手間のかかる話です。しかも、前回のエントリーに書いたとおり、一方通行的な情報発信だけならば、そもそも見込み客にすらなっていない可能性もある。しかも、継続的な集客アプローチ、コミュニケーションができるわけでもない(同じ内容のチラシばかりポスティングされるとうんざりしますよね? せめてメニューが変わった時点で告知する程度に留めてくれよ、と思いませんか?)。

これらに対して、インターネットを使った見込み客確保に関する優位性は誰の目から見ても明らかです。例えば、Twitterである一定の条件で絞り込んだアカウントに対してまとめてアプローチすることもできるし、お互いが何者であるかがわかった後であれば、より深いコミュニケーションもできる。正に質と量、両面からの集客アプローチができるのです。

一方でポスティングやチラシ配りが全く意味の無いものだとは申しません。
チラシ配りはお互いの顔が見えた状態ですし、しかもうまく行けばその場で直接コミュニケーションまでできる。ポスティングだって、店の近くに住む未訪客の方々に向けて情報提供するというのは、インターネットを使ったとしてもそう簡単にできることではありません(というよりほぼ不可能・・・少なくとも私はそれを可能とするアイデアを持っていません)。

ただ、これらの確率的にはどうなんだろう? チラシ配りにしたって「よろしくお願いします」と笑顔で渡そうとしても、受け取ってもらえなければ凹むでしょう。失敗は成功の元だとしても、成功に至るまで、できるだけ効率良く進みたいと考えるのが普通ではないでしょうか?

インターネットが万能だとは考えていません。自分のお店にどのようなお客に来て欲しいのか、どれくらい来て欲しいのか、そういったことを明確に意識し、それに合わせた最適な方法での集客アプローチをお勧めする、ということです。

販促費垂れ流しのまま集客がうまく行かなければ店の経営もジリ貧になっていきます。クオリティ・レストラン関係者の皆様には是非ともその辺を再考いただきたいところです。

2011年2月12日土曜日

見込み客

あなたのお店にはどれだけの見込み客がいますか?

このような質問をしたときに、何か根拠を持ってお答えいただけたことは一度もありません(だから私のような職業が成り立つとも言えるのでしょうが・・・)。

失礼ながら、飲食店オーナーの皆さんとお話をさせていただくと「見込み客を作る」という考え方が欠けていると感じることが多々あります。

そもそも、「見込み客を作る」とはどういうことでしょう?
  • 雑誌に掲載・紹介されること
  • 道に看板を出すこと
  • 街頭に出て、チラシやショップカードを渡すこと
  • DMを出す(時候の挨拶など)
  • ホームページを作ること
  • ブログを書くこと
  • ツイッター、Facebookをやること
上記のどれもがそうであると言えなくもない・・・ですが、何か釈然しないですよね?

雑誌で紹介されてもどんな人が実際に見て、興味を持ってくれたのかわからない(予約や来店してくれたときに「先日のhanakoに出ていた料理が食べたい」とでも言ってくれればわかりますが・・・)。道に看板を出したところで誰がその看板に気付いてくれているのかわからない。

看板に意味が無いと言っているのではありません。そういった種蒔きは必要なことですが、それらが集客に対してどの程度の効果を発揮しているのか、何らかの仕掛けをしないとわかりませんよね。それに、そもそも見込み客とはどういう状態にあるお客のことを言うのか?、という問題もあります。

ここで一つの結論を先に。
見込み客は大きく二種類に分類できると言えます。「見えている」か「見えていない」か、の二種類です。

【例1】
例えば、雑誌に掲載された記事を観て興味を持った人がどんな人なのか、普通は全くわかりませんよね。ところが雑誌の平均的な読者層や発行部数が理解できていれば、本当にざっくりとですが、掲載すべき雑誌なのかどうかの判断ができるはず。

自店の客層が20代後半のOLなのであれば、「家庭画報」や「専門料理」で紹介されたところで効果はどれほども見込めない・・・見込み客になり得ないのだから掲載に時間と手間をかけるくらいなら、他に集客効果に繋がりそうなことに注力する・・・と私なら判断しますが、どうですか? 

おぼろげでも良いから見込み客(や来て欲しいお客)が見えていて、情報を掲載するメディアとのズレ加減が理解できる場合にのみ可能な判断だということで挙げました。

【例2】
ホームページやブログをただ開設・運営しているだけだと、読者がどういう人なのか全く見えてきません。それらへのアクセス状況を解析することで、また少し訪問者の顔が見えてきます。

例えば、サイトへの訪問者がどのような検索キーワードで訪問してきたかは非常に重要です。よく知られていることですが、店の名前で検索した人は少なくとも店のことを知っていて、より深く知りたいと思う気持ちが検索という行動に表れていると判断できますよね。こういう人は間違いなく見込み客であると言えます。

このような人にどういう情報を提供すれば来店に繋がるのか、自分で仮説(ストーリー)を作り、そのストーリーがうまく機能するかどうかを検証することで集客力は格段に上がってくるはずです。

【例3】
例2の場合、サイトを訪問した個人を特定することはできませんが、TwitterやFacebook、mixiを使えば本名はわからずとも個人を特定することができます(明らかに「見える」)。また、双方向のコミュニケーションができ、その過程で店への訪問欲求を刺激することも、直接、来店を促すこともできるのですから使わない手はありません。

いずれにしても、手法・媒体を問わず、直接コミュニケーションでき、少しでも興味を持ってもらえたらな、その人はあなたの見込み客で明言して良いと言えます。

上記の3つの例は非常にざっくりと段階に分けて表したものです。
実際には見込み客から実際の来店客になるまでには非常に細かな段階があり、誰がどの段階にいるのかを具に観察し、そのステータスに応じて、どのような集客施策を行うかを選択・実行できればベストです。

「見えている」か「見えていない」か・・・ちょっとワケのわからない表現をしましたが、何が見えていれば良いのか・・・このエントリーが気付きになれば幸いです。具体的にどうすれば良いか、ご相談の際にはコチラへ。

2011年2月11日金曜日

料理が美味ければ客は呼べる?

飲食店をリピート訪問する動機の一位は「料理が美味しい」ことなのは明白です。

料理人の方が己の調理の技術を磨き続けるのは、自己満足的な部分もあるでしょうが、お客様の満足を与えるための最も大きな要因が「料理が美味しい」ことであり、かつそれがビジネスとしての成功への最短距離でもあることを感じている、あるいは知っているからでしょう。

それでも、リピート訪問理由の一位が「料理が美味しい」ことであるとしても、それだけを拠り所にして良い筈がありません。端的に言えば、料理さえ美味ければ良いなどということは絶対にありえません。クオリティ・レストランは食を中心とした、総合的なエンターティメントのための場であり、空腹を満たすための場では無いのですから。


私がお手伝いした飲食店さんのオーナーさんの中にも「結局のところ、リピートの決め手は料理ですよ」とおっしゃる方がいらっしゃいました。ですが、これは誤った考え方だと断言します


「料理の美味しさ」は店を選ぶときの指標の一つに過ぎません。確かに最重要指標ではあるものの、他にも重視されている指標はあります。上記のリンク先を見ると・・・

  • お店の雰囲気
  • 料理が安い
  • お店全体がキレイ
  • 料理のメニューが豊富

・・・etc

色々ありますよね。
ランキングのトップに「料理が美味しい」が位置づけられており、「お店の雰囲気が良い」よりも上位にあることから、「料理が美味しい方がお店の雰囲気が良い店よりもリピートし易い」と勝手に都合良く読み取ってしまいがちではないでしょうか?

料理がいくら美味しくても、お店に清潔感が無ければお客は寄りついてくれないでしょう。「私と仕事、どちらが大切?」に代表されるような究極の二択のようなものとは程遠いということです。

また、客がそういう究極の二択に近い状態になることもそれほど多くは無い筈です(そこまで飲食に思い入れたっぷりな人は多く無いですよ・・・)。例えば、

  • 店A
    • 料理:そこそこで安い
    • サービス:上等
    • お酒:いまいち
    • 場所:職場から近い
  • 店B
    • 料理:上等で値段は普通
    • サービス:いまいち
    • お酒:そこそこ
    • 場所:職場からちょっと遠い(帰り道の途中というわけでもない)

こういう状態で、店AとB、どちらかを選ばなければならないとき、どちらの店が選ばれるかを言いきれる人なんて居ないでしょう?

クオリティ・レストランにとって料理の美味しさは生命線です。人間の身体に例えれば心臓でしょう。でも、心臓だけ守っていても、肝臓が悪くなれば様々な症状が表れますし、時には短期間で死に至る病にもなります。

集客を釣りに例えれば、美味しい料理を作る技術や心地良いサービスの技術は、竿や餌を準備している段階に過ぎず、餌を蒔いてもいないし、釣り糸を垂れてもいない状態であるということを早急に認識していただきたいと思う次第です。


今まで通りのことをやっていれば客が呼べる時代はとっくに終わっています。それ以上のことをやっているお店は既にやっているのですから・・・。

2011年1月12日水曜日

Festivin(フェスティヴァン) 2010 ~ そのココロを問う

20101127日に自然派ワインを愛する人のお祭り「Festivin」が開催されました。

発起人は、豪快な料理と自然派を中心とした豊富なワインのラインナップで多くの方から指示されている六本木の祥瑞、銀座のグレープ・ガンボのオーナーである勝山晋作氏
私はグレープ・ガンボに何度かお伺いしたことがあったのですが、勝山さんとは面識が無く、今回のFestivinというイベントの存在もTwitterを介して知りました。

会費がワインだけで\6,000-という値段で食事代は別、立食スタイルで割高な感じもし、このイベントのコンセプトを理解することが出来ず、友人と「行く?」、「いや~、どうなんだろうね?」などとTwitter上で知人と否定的なやりとりをしていたことが勝山さんの知るところとなりました(汗)。

これをきっかけに、勝山さんがどういう思いでFestivinというイベントを主催し、その結果に対してどのように感じているのか、また自然派ワインに対してどのように思っているのかなどを聞かせてもらいたいと思うようになり、Festivinが終わり、少し落ち着いたと思しき頃、銀座のグレープ・ガンボに勝山さんを訪ねました。勝山さんご本人の掲載許可をいただきましたので、やりとりの様子をこのブログで記載したいと思います。




私:私は結局、Festivinにお伺いすることができなかったのですが、多くの人がTwitterやブログに書かれている内容を拝見すると、大変な盛り上がりだったようですね。結局何人くらいの方が来場されたのですか?

勝山氏:まだ集計し切れていないのですが、多分、1,0501,100名くらいの一般客の方に来ていただいたんじゃないかと思います。今回使わせてもらった会場はアパレルのバーゲンなんかで使う場合は1200名くらい収容しているらしいですけれどね。

私:それは凄いですね。写真で見ていてもお客さんみんなが本当に楽しかったんだろうな、というのが伝わりました。

勝山氏:楽しんでもらって良かったと思います。色々な人からポジティブなフィードバックをもらいました。私自身、こういうイベントを企画するのは初めてだったし、最初は一人だったのでやるまでが本当に大変だったので終わってホッとした、良かったな、と。賛同者や知人、ボランティアの方々に色々と助けてもらって何とか無事に終えられたという感じです。

私:参加団体の方々からの反応はいかがでしたか?

勝山氏:やっぱり、「やって良かった!」「凄く良かった!」「楽しかった!」「飲んだ~!」ですね(笑)。今回のイベントは一般客の方だけに向けてのものではなく、インポーターさんや小売店さん、飲食店として参加された方、遠くから来ていただいた国内外のワイン生産に携わる方々を含めたみんなが一緒に自然派ワインをテーマにしてとにかく楽しんでもらいたいというお祭りでしたから。

私:少し、勝山さんご自身のことをお伺いしたいのですが、勝山さんは麻布ナショナルマーケットでアルコール全般のバイイングをなさっていたんですよね?

勝山氏:そうです。当時はハードリカーが全盛の頃でした。他店では扱いの無いようなポーランド産のウォッカやアクアビットなんかもやっていて、特に広告宣伝の類はしませんでしたが全国のバーやホテルなどから注文がありました。

私:ワインについてはどうですか?

勝山氏:当時はドルーアン、ルイ・ジャド、ルイ・ラトゥールなどの大手ネゴシアンのワインをやはり比較的大きなインポーターが扱っていて、大きなホテルなんかはそういう所のワインばかりやっていましたね。そういうワインをウチもやっていましたけど、当時は今よりも隙間が多かったですね。そういう意味でも商材には困らなかった。

場所柄もあって、外資系金融企業や教会などからどんどん注文が入って売れていくものだから、12月だと1日に200ケースくらい仕入れていました。とにかく量をさばく、たくさん売ることが楽しかったですよ。フレンチの大御所の方のお店ともお取引させてもらって、色々な話をさせてもらったのも勉強になりました。

私:なるほど、前職のときに今の仕事に至るような人脈・・・というとイヤらしいけれど、そういうものが形成されたんですね。その後、六本木にワインバー「祥瑞」を開くわけですが、どうしてワインバーを開こうと思ったのですか?

勝山氏:今「祥瑞」が入っているビルのオーナーとの出会いが全てと言えますね。前職でオーナーのお店(酒屋)を訪ねた時「勝山さん、なんかやってよ」と言われまして。直ぐに始める気にはなれず、ズルズルとやっていたんですが、オーナーはずっと待っていてくれまして、やると決めるまでに3年かかりました。

やるとなれば、内装の工事なんかも自分でかなりやりました。最初は居酒屋っぽくやりたかったんですが、周囲やお客との兼ね合いなんかもあって結果的にワインバーになりました。

私:オープンしてからしばらくの間は、今でいう自然派ワインだけじゃなくて、DRCやアンヌ・グロなんかのブルゴーニュの有名ドメーヌものなどを結構やっていたような記憶があるのですが?

勝山氏:そうです。でも、当時もマルセル・ラピエールなんかをやっていました。そういったワインに、それこそDRCやアンヌ・グロ、デュジャックなどのトップドメーヌと共通する「何か」を感じたんですね。

でも、自然派というもの自体をことさらにアピールすることは無かったです。自然派という枠に凝り固まりたくなかった。自然食品だけを扱っているスーパーなんかに行くと、何か違和感を覚えることがあったし、自分自身、まったく健康志向でも無いし(笑)。

そういえば、先日、西麻布のつば○さんが来い来いっていうから、行ったんですよ。そこで本当に久しぶりにピション・ラランドとかシレックスとか飲んだんです。

私:どうでしたか?

勝山氏:ラランドなんかはメドックの中では特異なセパージュの比率で柔らかくて、でも美味しかったですよ。とにかくアレはアレ、コレはコレだな~と(笑)。

私:そういうガストロなワインと今の自然派ワインとは市場からの受け入れられ方が違うのは確かですね。

勝山氏:そうですね。でも、最近の若い人なんかはワインっていうともう最初から自然派ですよね。今回イベントに参加してくれたアヒルストアやuguisuなんかはやっている人も自分なんかよりも下手すりゃふた回りくらい若いし(笑)、当然、お店のお客さんも若い。

そういう人たちはガストロなワインに対する興味というか執着が無いみたいで、そういう意味でも今までのワイン愛好家の人たちとはちょっと違う盛り上がり方をするかもしれないとは感じていました(自然派ワインおよびFestivinというイベント、両方の意味で)。うちの店のスタッフも若いから、やっぱり若いお客と共感・共有し易いんだなぁともね。

私:でも、先日、六本木のお店に伺った時は結構、昔からの常連さんというか年配の方も多かったように見えました。ああいった方々も所謂、自然派ワインに親しんでいらっしゃるのですか?

勝山氏:オールドスタイルというと失礼だけれど、そういうお客様にはあまり極端な自然派ワインを薦めたりしませんね(笑)。自然派でもシャンパーニュをお薦めするととても好評です。

私:そうでしょうね(笑)。イベントではそういうワインも出ていたんですか?

勝山氏:ヴエット・エ・ソルヴェやアラン・ロベールなどのシャンパーニュも出しました。お客さんの中には「こんなワインが飲めるなんて」と喜んでいただいた方もいらっしゃいました。こういうイベントが多くのワインに出会うきっかけになって欲しいし、自分にとってキラ星のようなものも見つけてもらえるといいと思いまして。

私:そんなワインも出していたんですか! Festivinに来られた一般のお客様からのネガティブな反応はありましたか?

勝山氏:参加費6,000円という値段にはね、中には言う人も居ましたよ。少ないですけどね。でも、ワインにしてもインポーターからちゃんと買ってビジネスとしてWin-Winになるようにしたかったんですよ。

「協賛店てことでサンプル持ってきてよ」みたいなことはしたくなかった。インポーターから「イベント参加費はいくら払うんですか?」などの問い合わせもあった。そういう形にもしたくなかった(参加費は取らなかった)。インポーターはマルク・アンジェリ呼んだりして、色々とお金かかっていると思うんだけど、それはイベントの方の経費負担じゃなくて会社として負担してくれた。

そういうところで何となく費用負担を分散したり、よりよいイベントにしようという力は働いたと思いますね。一般参加客の人にもその辺の仕組みというか値段の理由は話せば理解してもらえる部分だと思うんですけど。

私:確かにそういう勝山さんの思いや背景があった上でのあの会費であれば、理解できますし、むしろ安いかもしれないですね。イベントの当初のスタンスは正しく理解、あるいは共有されたでしょうか?

勝山氏:感覚的には伝わったと思う。また、続けることで理解を得られるようになるとも思います。

私:イベントとしての価値は想定した範囲? それともそれ以上?

勝山氏:うーん、空気感というか雰囲気は想定通りだね(普通の表情で)。

私:じゃあ、企画時点で「こんな感じかな~」と漠然と思っていたことがほぼそのまま実現されていたんですね。それって凄いことですよ。私がイベントの存在を知った時点でも最初はコンセプトや主旨をWebサイトにも出していませんでしたよね。既にかなりの人がチケットを買っていた筈なのですが、正直、私はその盛り上がり加減に対して冷めた見方をしていたんです。一方で参加したお客さんは期待もしていたし、精度の高い読みもしていたということですね。本当に凄いことだと思います。では、自然派ワインの市場はさらに初心者ユーザーに向けて広く拡がっていくのか、もしくは深堀系が増えてくるのか、どちらのタイプだと思いますか?

勝山氏:難しいね。個人に依存する部分が大きいですよね。レアなものに執心したり強い拘りを持つ人もいると思うけれど、オープンに楽しんで欲しいと思います。

私:最後に、今後もフェスティヴァンを継続したいと思いますか?

勝山氏:もちろん。そうしたいし、やらないといけないと思いますよ。

私:そうですね、1回やって、足りない部分もあったとしても続けていくことで改善したものを提供できるチャンスを得るわけだから、是非、続けていただければと思います。今日は開店前の貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。

と、こんな感じで約1時間ちょっと、勝山さんのお話をお聞きすることが出来ました。

お話をお伺いする際、こちらにはポイントとしては、どういう仕組みでイベントを運営しているのか、目指すことはできたのか、またそれはどのような判断基準に基づいたものか、などを挙げていました。

私のインタビュー力不足で核心に迫るような部分には切り込めなかった部分も少しありますが、勝山氏がこのイベントを続けていく意志を強く感じることが出来ました。そして、勝山氏自身、回を重ねるうちに参加する企業、飲食店、お客のみんながコンセプトをさらに理解・共有でき、イベントがより大きなコミュニティとして発展していくことに期待しているようにも思いました。

私は、当初、コンセプトの共有のタイミングが多少遅いように感じていましたし、コンセプトの精度も疑問視していましたしが、条件が整えば、それを共有・共感が輪となって拡がっていく可能性があるのでしょう。ただし、誰にでもできることでは無いはず。勝山氏が麻布ナショナルマーケットで数字に拘った仕事をされてきた経験と自然派ワインというカテゴリーにおける先駆者としてのアドバンテージと情熱を持ち、軸を定めつつもワインに対してオープンマインドであることが、このイベントの成功基盤を作ったのだろうと感じました。

通常は概念レベルの精度を高め、成功確率を高めるための具体的な様々な方法論があり、それに沿って実施することを考える方が良いと思います。とはいえ、案じるより生むがやすし。場合によっては、まずやってみることの方が重要で、それによって、より意義深い成果を得る場合も多いということでしょうね。


インタビューに快く応じてくださった勝山氏にこの場でお礼を申し上げると共に、Festivinというイベントの継続・発展を心から祈念いたします。

2011年1月6日木曜日

あけましておめでとうございます ~ 脱・一般論

フェスティヴァンねたをアップするのに、もう少し時間がかかりそうでして、その前に小ねたを。

2011年は景気が少し回復するのではないか、と言われています。実際、2010年12月の賞与は少し増えていましたし、期待したくなる気持ちが芽生えるのも当然かも知れません。

これに対し、一般論として、中小企業や個人経営店などには、そういう傾向が見えるにはまだ時間がかかるとの見方があります。私もその見方には残念ながら同意しています。

ですが、クオリティ・レストランはこの一般論を当て嵌められることに対して、大いに抵抗しなければなりません。一般論はあくまでも一般論、研ぎ澄まされた感性/個性をウリモノにするクオリティ・レストランはその存在自体が一般論から逸脱した存在であるべきで、朱に交わって赤くなる必要はありません。さらに個性に磨きをかけて次のステージへの移行を目指すべきです。

大阪の「ハジメ レストラン」の米田氏が2010年11月号の「専門料理」で以下のようなことを述べています。

引用始め
また、長い間、日本のフランス料理は「いかに本場に近づくか」をめざしてきましたが、今は必ずしもそうとは言えません。むしろ「その人の料理」としてオリジナリティを発信できる強さを持つべきだし、それが私たちの世代の課題なのだと思います。もちろん、国籍がはっきりした料理、地域性と密接につながった料理がなくなることはないと思います。郷土料理や伝統料理のおいしさは誰もが認めるところでしょう。でもその一方で、ガストロノミーの世界では、「どこの国の料理であるか」よりも「誰が作った、どんなコンセプトの料理か」が重視されるようになって久しいと感じています。
【引用終わり】

このコメントには100%同意しますし、この前後で述べられた米田氏の洞察力の鋭さ、ロジックの明快さ、視野の広さには感心します。「専門料理」という雑誌の特性ゆえ、あくまでも料理にフォーカスした話となっていますが、上の引用部で「料理」を「店」に置き換えることで(ex. 「その人の料理⇒「その人の店」)、多くの飲食店関係者が共感し、範とすべき核心を秘めていると思います。もちろん、フランス料理やガストロノミーに限った話でもありません。

以前にも書きましたが、まず店の経営者・スタッフが店のコンセプトを共有し、その具現化に注力することで店の個性が際立ったものに近づき、お客からの共感を集めていくのです。せっかく考え尽して出来あがったコンセプトも情報発信されなければ相手に理解・共感してもらえるはずもありません。是非とも積極的な情報発信を心がけていただきたいと思います。不景気による悪影響を最小に抑える第一歩はそれに気付くことです。

本ブログを読んでくださるクオリティ・レストランの皆様にとって、2011年が素晴らしい1年であることを祈念しています。

※それにしても、「ハジメ レストラン」のHPは今回、初めて見たのですが、読むに値するものですね。訪問意欲を掻き立てられました。