- テーマ:デフレ問題
- 課題図書:デフレとインフレの経済学(法専充男 著)
このテの話に滅法弱い私は多少は予習していきましたが・・・詳しい話はさておき(汗)、話の流れで出てきたネタが気になりました。
-- 日本のサービス産業の生産性は製造業に比べて60%程度しかない --
日本の製造業においてはカイゼンなどに代表されるように、生産性を高めるための取り組みが長い間行われており、実際、世界トップの生産効率を誇っています。サービス業(∊ サービス産業)については、それほど高くないだろうなぁとは思っていましたが、まさかそれほどとは・・・と思い、その元ネタを会の主催者の方から教えていただきました(三四郎さん、ありがとうございました)。
※なお、本エントリーは外部へのリンクが大変多くなっています。そちらを必ず読まれることをお薦めします。
このレポート中には、「我が国のサービス産業の生産性は総じて低く、特に、就業者数が多く集中する業種(建設業、卸売・小売業、飲食・宿泊業、医療・福祉、その他サービス業)の労働生産性は、他の産業に比べて低い。」との記述があります。
【低い生産性の原因と思われるもの】
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さらに、他の関連するネタを探したところ、以下のような統計情報もありました。
- 日本の名目GDPに占めるサービス産業名目付加価値シェアの推移(2003年)
- 日本の製造業/サービス産業の労働生産性上昇率
日本 | 68% |
米国 | 76.5% |
英国 | 72.8% |
フランス | 75.9% |
中国 | 41.5% |
韓国 | 57.2% |
製造業 | サービス産業 | |
日本 | 4.1% | 0.8% |
米国 | 3.3% | 2.3% |
英国 | 2.0% | 1.3% |
ドイツ | 1.7% | 0.9% |
必ずしもそうとは言えないとする論もありますが、全要素生産性(TFP)を中心としての話であり、また経産省のデータとは分析の粒度が違っていたり、論者の意図に左右される部分も大きいと思います。
さらに、別の資料からIT利用が生産性に与える影響についても言及されていました。以下の図はその抜粋です。
いずれにしても、ここまでの情報を読んで、なるほどサービス産業(あるいはサービス業)はやはり生産性が低く、そこが不景気脱出のボトルネックになっていることはよくわかりました。もちろん、飲食店ビジネスはサービス業に属するわけで、これらの情報と私の経験を加味し、あくまでもクオリティ・レストランに関係する方々への何らかの示唆になり得るように、何らかの形でまとめていきたいと思います。
つづく
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