2011年5月27日金曜日

OpenTableとMS-Office

前回のエントリーでも申し上げましたが、OpenTableは単なる道具です。

この点をもう少し考えてみましょう。

現在、ITが苦手とおっしゃっている方でもお店に1台くらいはPCを置いていらっしゃると思います。そして、それがWindowsPCであれば、ほぼ間違いなくMS-Office(MS-Word, MS-Excel, MS-Access, MS-PowerPointなど)がインストールされているでしょうし、それを何らかの形でお使いになっていると思います。

OpenTableは「単なる道具である」という点で、このMS-Officeと何ら変わりはありません。

心に留めていただきたい点がいくつかあります。
  • あなたは恐らく、MS-Office(やその他のオフィスアプリケーション)が持っている機能の何十分の一ほども使いこなしていない
    • データを入力して、それをそのまま印刷する程度ではないかとお察しします
    • MS-Officeは標準機能である「マクロ機能」の使用などにより、従来のオフィスワークのの生産性を劇的に向上させることができます(特に定型業務での生産性向上に威力を発揮します)
  • MS-Officeを中級レベルまで使いこなせるようになれば、OpenTableの機能のいくつかは実現できる
    • 顧客台帳や予約台帳の作成、管理の部分
      • オンライン予約の部分はMS-Officeの範疇外
    • もっと言えば、OpenTableがカバーできていないレベルのことだってできるようになる
    • MS-Officeを使いこなせるようになるまでに所要する時間、そしてOpenTableに近いレベルのものを設計し、構築するまでの作成時間を省略できることはOpenTableを採用する上での一つの大きな意義・価値である
      • 料理人が包丁まで自分で作れるようになる必要はあまり無い、ということですね
  • 重要なのは十分なニーズ+意欲+目的意識の高さ
    • 目的意識の中でも、「データによって行動を決める」という点が特に重要。
    • 勘や経験に頼らず、お客様のプロフィール、前回の注文や支払金額などをきちんと一定のルールでデータ化して記録することで、他の人と共有し易くなる
ところが、現在、MS-Officeを中級一定以上のレベルで使いこなせていないならば、OpenTableを導入しても十分に使いこなせない場合もあるのでは無いでしょうか・・・? 

しつこく言いますが、MS-OfficeもOpenTableも、どちらも単なる道具です。使うには多少勉強が必要ですが、それでも道具であることには変わりありません。問題はツールを導入し、使う人の「使いこんでやろう」「絶対にこれを使って成功するんだ」などの意識の高さがツール導入の成否を決めるということです。それがあって、初めて「智慧」を獲得できるのです。

これが無ければ、OpenTableから聞いた、通り一遍の使い方をなぞっているうちにどんどんモチベーションが落ちて来て、入力データに漏れが生じたり、運用が徹底できなくて、蓄積していくデータの品質がどんどん劣化していきます。

OpenTableの商売を邪魔する気などはさらさら無くて、むしろ、こういうツールによって自分が好きなお店が集客に苦労せずに済むなら積極的に自分から売りたいくらいですが(笑)。OpenTableを導入することでどういう効果が得られるか、正しい知識と得られる効果分析・判断をしっかりとやっていただきたいと思う次第です。

「この包丁一本でのし上がってやる」じゃないですが、「OpenTable使って絶対にお客と繋がって事業を継続させる」というレベルまでOpenTableユーザーの意識が高まれば、OpenTableという事業を立ち上げた手嶋社長も本望でしょう(笑)。

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