2010年10月28日木曜日

居酒屋って凄い

酒の消費量が減っていると言われ始めて結構、時間が経っています。

最近では、サントリーがハイボールに活路を見い出す一方でキリンがビール販売の不振により栃木工場を閉鎖するなど、日常を彩るお酒の種類が確実に変わっているとも感じます。

こういった流れと(良くも悪くも)あまり関係が無いのが、「●●料理店」でしょう。
●●には日本、フランス、イタリアなどが入ります。

日本料理店ではワインを常備するお店も増えましたが、やはり日本酒、焼酎、ビールが中心でしょうし、フランス料理ではワインが圧倒的(たまに日本酒を置いているお店がありますね)。

中華料理は比較的ベバレッジに対して柔軟のような気がします。紹興酒という地元のお酒があるにも拘わらずこのようになっている理由は様々考えられますが、やはり、日本人が紹興酒に対してまだ馴染みが薄いことが原因ではないでしょうか。


- 居酒屋の可能性 -

料理を中心に考えるとベバレッジを縛ってしまう場合が多い一方で、居酒屋という業態はどんな酒を置いてもその場に対する馴染みが良く、またどんな料理を作っても違和感がありません。居酒屋という業態はお酒×料理の組み合わせの自由度が非常に高いのです。前菜からメインまでの流れも、途中でのオーダー追加も、料理毎にお酒を変えるのもお客の気分次第で出来てしまうわけです。

これって、居酒屋だから当り前なのですけれど、改めて考えると凄い業態だな、と思いませんか?

例えば、鮎の塩焼きに対しては、日本酒を合わせても良いですし、川魚の風味やカルシウムに拮抗する白ワインを合わせても良いでしょうし、生牡蠣と白ワインの組み合わせに疑問を持っている人に対しても様々な提案が可能です(それこそ、自由という観点ではハイボールとの組み合わせにチャレンジしてみても良いかもしれません)。

料理人に腕と柔軟性があれば、居酒屋の厨房にあると思われる炭床を使って、肉を焼いても良いですし、本質がブレなければ色々な創作料理を作ることができ、さらに、それらの料理にサービス担当が幅広い選択肢から合うベバレッジを選ぶ技量があれば、これはかなりの可能性を持っているのではないでしょうか。

実際、そういう力を持った居酒屋は確実に増えています。


※どちらの写真も単なるイメージです
カジュアルでありながら、しっかりと仕事された料理とベバレッジという武器は今の外食不況においても十分な威力を持っている筈。●●料理店の既存客がそちらへ流れるという可能性も十分にあると思っています。

居酒屋も、そうでないお店も頑張れ~。

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